人生100年時代とは?
こんにちは、早川です。
人生100年生きる日が当たり前になる時代が到来するという、
イギリス・ロンドンの教授、リンダ・グラットンさんが書いた、ライフシフトをご存知ですか?
意外と知られない人もいるかと思いますが、リンダ・グラットンさんって、男性ではありません。写真見たら、思いっきり女性でした(笑)
さて、ライフシフトによれば、2107年は先進国の人間の半数が100歳を生きる時代だそうです。
なので、「人生100年時代」とサブタイトルがついています。
日本は、2016年時点で発表された、世界の平均寿命ランキング2位で83.985歳となっています。
今後90年くらいかけて、医療や福祉の発達により、平均寿命が16年以上延びていき、「人生100年時代」になるということです。
人生100年時代構想会議とは?
『ライフシフト~100年時代の人生戦略~』でも書かれてあるように、
日本政府は、今後、超長寿社会が到来すると見込んでいます。
そこで、超長寿社会となる将来の日本の新ロールモデルを構築することが必要であり、
超長寿社会において経済・社会システムがどうあるべきかなどの主要テーマを議論して、
2017年から4年かけて実行する政策のグランドデザインを検討するためのものが、
“人生100年時代構想会議”としています。
人生100年時代のウソと本当①~平均寿命が100歳でない真実~
『ライフシフト~人生100年時代の人生戦略~』の本を読んでいない人が、日本政府が発表した、“人生100年時代構想会議”と聞くと・・・
「人生100年時代」なんだから、
“私も100歳まで生きられる時代が来るの!?”
ってなりますよね?
結論から言うと、ある人には本当で、ある人には嘘になります。
『ライフシフト~100年時代の人生戦略~』の本では、
先進国で2007年に生まれた世代が、半数以上が107歳まで生きるとしています。
この記事を読んでくださっているあなたの世代が、仮に40歳だとしたら、
2007年に生まれた世代と同様に、半数以上が100歳まで生きるかと言うと、そうではありません。
政府の調査によれば、2007年時点で40歳の人の半数が80歳まで生きるというデータがでています。(厚生労働省 第22回生命表より)
つまり、生まれた世代によっては、「人生100年時代」ではありません!
また平均寿命の算出方法も様々なので、言葉に惑わされないようにしないといけません。
日本政府が発表している平均寿命とは、小学校で習うような「死亡した年齢の合計÷死亡した人数」という単純な計算で出した数字ではありません。
日本政府が発表している平均寿命とは、その年に生まれた子の平均余命を指しています。
一般的な意味の平均とは、全然違います。いわゆる平均寿命だと捉えてしまうと、解釈に歪みが生じます。
さらに、日本政府が出している平均寿命の算出方法と、『ライフシフト~100年時代の人生戦略~』の本が出している平均寿命の算出方法も違います。
日本政府が発表する2007年生まれの0歳児の平均寿命は、男79.19歳、女85.99歳となっています。
一方で『ライフシフト~100年時代の人生戦略~』の本で言っている2007年生まれの0歳児の平均寿命は107歳です。
なんと20歳以上もの大きな差があるのです。
なぜこんなに差が開くのかと言うと、
日本政府が発表しているものはピリオド平均寿命を採用していて、『ライフシフト~人生100年時代の人生戦略~』の本はコーホート平均寿命を採用しているからです。
<参考知識>
ピリオド平均寿命…その年に生まれた子の平均余命は変わらないという前提で計算した平均寿命。日本で言う平均寿命がこれ。
コーホート平均寿命…医学の進歩などに従って、平均寿命が上がっていくことを考慮して、計算した平均寿命。
ということで、平均寿命が100歳になることが本当なの?嘘なの?どっちなの??ってなるのです。
まとめ
庶民でも分かりやすい言葉である「平均寿命」ひとつとっても、大分意味が違うことがお分かりになったかとおもいます。
日本政府が発表している平均寿命には、日々進歩している医療や福祉の技術力は加味されていません。
その予測も将来的に大きく変わる可能性があるので、あくまで調査時点のデータであることをしっかり念頭に置いておきましょう。
少しでも人生100年時代の真実を伝えられていれば、幸いです。長生きして、幸せな人生にしていきましょう!