『より良きところに住め』とは?
1世紀ほど読み続けられているお金の名著「バビロン大富豪の教え」。
本屋や友達の話づてでタイトルを見聞きしたことがある方も多いと思います。
この本の中で『より良きところに住め』という教えが紹介されています。
『より良きところに住め』というのは、人生が豊かになるための住居を探して住めということ。
今回はライフプランをつくるうえで、
住居という大きな支出とかかわってくる『より良きところに住め』という教えについて、
それを実践することのメリットと問題点などを考えていきます。
『より良きところに住め』のメリット
『より良きところに住め』を実践すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
それは、人生が豊か(幸せ)になることが最大のメリットだと考えます。
人生が豊かになる・・
とても抽象的な表現ですが、何をもって豊かなのかはライフステージによって変化してくるものでしょう。
・おひとりさまのとき
・夫婦共働きのとき
・子育て中のとき
・子どもが巣立った後
・老後など
同じひとりの人間でもライフステージが変化するたびに、人生が豊かと感じるポイントは変化していくものです。
『より良きところに住め』を実践しつづけられれば、人生100年を幸せでいられるはずです。
また幸せな状態は、貯金しやすいなどお金に困らない人生へとつながるという好循環も生まれてくると思われます。
『より良きところに住め』の問題点
『より良きところに住め』の問題点は何かを考えてみたいと思います。
「人生を豊かにするために、新たな住居へ引っ越しを繰り返せますか?」と聞かれたら、正直なところ躊躇してしまうのではないでしょうか。
まず、ライフステージとともに人生が豊かに感じるポイントについて、例を出してみます。
夫婦共働きのときは、オフィスの近くがよいと思うかもしれません。
子育て中のときは、治安のよいところがよいと思うかもしれません。
子どもが巣立った後は、子供部屋がない家に引っ越したいと思うかもしれません。
老後は、身体が衰えてきて階段のない平屋がよいと思うかもしれません。
このように、どんな人でもライフステージごとに価値観が変化していくものです。
その変化が訪れるたびに引っ越しして、『より良きところに住め』を実践できたとしたらベストな人生だとは思います。
しかし実際には、むやみやたらと引っ越しできないと思います。
実際に引っ越しといっても、賃貸か持ち家かでハードルは異なります。
持ち家の場合は、住宅ローンを組むことが一般的でしょう。
その場合は、借金が膨らまないように売却しつづけないといけません。
日本の多くの家は、購入価格よりも売却金額は下がると言われています。
借金が膨らまないように購入と売却をしつづける必要があります。
誰にでもできるとは言えないと思います。
また、賃貸だった場合は持ち家よりは引っ越しはしやすいでしょう。
とはいえ、引っ越しを繰り返すには相応のエネルギーが必要です。
引っ越しを繰り返せるのも、無尽蔵なエネルギーがある若いうちはできるかもしれませんが、年を重ねれば難しいでしょう。
『より良きところに住め』が実践しやすい者
『より良きところに住め』が実践しやすい者は、次のような人だと考えます。
❶つ目は、稼ぎが右肩上がりの人です。
『より良きところに住め』を実践するには、引っ越しとお金が必須です。
給与水準が右肩上がりであれば、ライフステージの変化とともにより良い住まいへの引っ越しが可能だと思います。
一方で給与が一定水準でとどまっていてはより良い立地へ引っ越しを繰り返していくことは難しく、どこかで頭打ちになるでしょう。
さきほど引っ越しを繰り返せる体力について言及しましたが、お金があれば業者に引っ越しをお願いできます。
年齢とともに衰えたとしても、引っ越しはお金でカバーできるはずです。
❷つ目は、ライフプランがガチガチに決まっている人です。
ガチガチにライフプランを固めて、一生大満足の家を買って住みつづけるというものです。
ライフプランの確度が生命線です。
お金とエネルギーに余裕がない私は、この方法を選択しました。
妻とも話し合って引っ越しが発生しないようにガチガチにライフプランを決めました。
当時考えたことは、次の③つの条件です。
②交通の便がよいこと
③買える金額だったこと
買った当時は、人生が豊かになるための確かな買い物だと思いました。
しかし、現在のライフプランは買った当時の想定とはだいぶ違うものになっています。
時が流れるにつれて、ライフステージや価値観の変化がどうしても生じます。
当初は未来永劫変えないつもりでガチガチに決めたライフプランも、毎年ちょっとずつ更新されて変化していくことになります。
一生大満足の家に住みつづけることは、(やはり心のどこかでは気づいていたものの)困難だと悟りました。
社会の変化もめまぐるしいことから、現時点の状況から数十年先を見越したライフプランを立てるのは不可能に近いと思います。
ということで、現実的なのは❶の稼ぎが右肩上がりの人になることだと考えます。
まとめ
1世紀ほど語り継がれているお金の名著「バビロン大富豪の教え」。
色あせることがない教えは7つあり、そのひとつが『より良きところに住め』。
幸せな人生を設計していくうえで重要な教えですが、
賃金が上がりづらい日本での実践が難しいと言えます。
ただし引っ越し・家の売却・購入を苦ともいとわずできる人間であれば、話は変わります。
できる方は、実践して妥協なき幸せな人生を手にしていきましょう。
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最後までお読みいただきありがとうございました。